島根の浸水被害、地元高校が勝利「少し恩返しができた」

清水優志
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(18日 高校野球島根大会 明誠1-2三刀屋)

 六回裏1死二、三塁。スクイズのサインに、三刀屋の日野コウキ君(3年)は頭より高く外された一球に飛びついた。球が投手前に転がるのを見届け、拳を高く突き上げた。「いろんな人が応援してくれている。水害で苦しむ地域のために少し恩返しができた」

 先発9人のうち、3年生は日野君ら3人だけだが、国分健監督は「生活面で模範となってチームに刺激を与えてくれる」。その姿勢は、12日に地元を襲った水害でも現れた。

 学校のある三刀屋地区を中心に、雲南市内では住宅約100棟が浸水被害を受けた。「いつも野球部を陰で支えてくれる地域のため、何かしなければ」と嘉儀(かぎ)真之介主将ら3年生が声を掛け、寮に住む全部員15人がボランティアを始めた。住宅から泥をかき出し、家財道具の汚れを落とした。住民からは感謝の言葉や、「絶対に甲子園に行ってね」と声をかけられた。嘉儀主将は「地域の応援を力に、粘り強い三刀屋の野球で勝ち進みたい」と意気込んだ。(清水優志)