第10回「トランプのために戦え」現場で私が見たのは暴徒だった

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ワシントン=園田耕司
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トランプの反乱⑩ 議事堂襲撃事件の真相 デザイン・田中和
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 1月6日早朝、私は地下鉄でホワイトハウス近くのオフィスへと向かった。

 普段は車を使って通勤するが、前日から首都ワシントン中心部は、トランプ支持者による抗議集会に備えて大規模な車両規制がしかれていた。地下鉄が中心部に入る唯一の交通手段だった。ワシントン近郊のメリーランド州にある私の自宅近くの駅にまで、地方から出てきたと思われるトランプ支持者が地下鉄パスの販売機の前に並ぶ姿がちらほら見られた。

今年1月6日、数千人のトランプ氏の支持者たちが暴徒と化して米議会議事堂を襲撃した歴史的事件の背景に迫る連載です。全米各地からワシントンに続々集結したトランプ氏の支持者に迫ります。トランプ氏が支持者をあおり続けた結果、何が起きたのか。現場に居合わせた記者の取材などから検証します。

 オフィスそばの駅で降り、エスカレーターで地上にあがると、大通りには車両の姿は見えず、ほとんどの店舗やホテルが営業していないのに、大勢のトランプ支持者たちだけがたむろしているという異様な光景があった。

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抗議集会でトランプの演説を聞くためホワイトハウス近くに集まる支持者たち=2021年1月6日、ワシントン、ランハム裕子撮影

 支持者たちの多くは「MAGA(Make America Great Again)」ハットと言われる赤い帽子など何らかのトランプ支持グッズを身につけているため、外見で容易に判別できる。彼らは面識のないほかの支持者たちとも「同志」的な親しみをもっておしゃべりを始めていた。

 大通りではいたるところで「あと4年! あと4年!」というかけ声を連呼。さらに1期4年間、トランプが大統領を続けるという意味だ。集会が始まる前から盛り上がりを見せていた。

 支持者たちは、抗議集会の行われるホワイトハウス隣接の広場に歩いて向かっていった。

トランプ氏の勝利を信じて疑わない支持者は議事堂へと向かい始めます。熱狂した支持者たちはどのような行動をとるのでしょうか。記者が目にした異様な光景とは…。

 広場周辺はトランプ支持の旗…

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連載トランプの反乱(全13回)

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