バドミントン、男子トップは初速426km 人工シャトルの開発進む

バドミントン

照屋健
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 ラリーが得意なバドミントン日本代表の世界ランキング1位の桃田賢斗(NTT東日本)は最近、「スマッシュのスピードを上げたい」という。その速さは時速300~400キロほど。2017年にギネス世界記録に認定されたインドの男性選手のスマッシュの初速は426キロにもなる。新幹線の最高速度約320キロを上回る。

 驚きのスピードを生むシャトルには、主にアヒルやガチョウなど水鳥の羽根が使われている。ほとんどのメーカーは中国で育った食用ガチョウの羽根を輸入している。シャトルのために鳥を殺すのではなく、食用に加工する過程で抜けた羽根を使う。五輪で使われるような最高品質のシャトルになると、8羽以上のガチョウが必要。1羽から最大2本を厳選し、16本そろえる。

 近年、シャトル用の羽根の確保が難しくなっている。

 中国の食の嗜好(しこう)の変化で牛肉が食べられるようになり、鳥インフルエンザなどもあって飼育量が安定しなくなった。環境団体からの抗議などもあり、危機感を覚えた世界バドミントン連盟は06年ごろから各メーカーに要請をし、「人工シャトル」の開発も進んでいる。

 バドミントンでは時間稼ぎをするために、羽根をわざと折って審判にアピールする選手もいた。日本バドミントン協会の幹部は「これからは道具も大事にしないと、競技として生き残っていけない」。(照屋健)