停戦協議、前進なく閉会 アフガン政府とタリバーン

バンコク=乗京真知
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 アフガニスタン政府と反政府勢力タリバーンの戦闘が続くアフガニスタンの停戦に向けた協議で、両者の代表団は18日、中東カタールでの2日間の協議を終えた。両者は閉会後に共同声明を出し、対話を続けることや市民の犠牲を減らすことを申し合わせたが、停戦については進展がなかった。

 アフガン駐留米軍が撤退を進めるなか、米軍の後ろ盾を失うアフガン政府の発言力は弱まっており、力で勝るタリバーンに停戦をのませることは、ますます難しくなっている。

 18日付の共同声明によると、両者は「民間施設の安全や市民の犠牲を防ぐこと」を確認し、「交渉を加速させることで合意した」という。停戦の可能性については触れられていない。

 停戦に向けた両者の協議は、米国の仲介で昨年9月に始まったが、イスラム法の運用などをめぐって早々に行き詰まった。バイデン米大統領が今年4月、停戦の実現に関わらず駐留米軍を完全撤退させる方針を明らかにすると、タリバーンは一気に攻勢を強めて支配地域を広げた。

 アフガニスタン周辺の中国やイラン、ロシアなどは情勢不安への懸念を強めており、タリバーンに停戦に向けた協議を再開するよう求めていた。タリバーンは協議に応じるそぶりを見せながら周辺国の圧力をかわし、支配地域をさらに広げる戦略とみられる。(バンコク=乗京真知