東京五輪で最後? 男女別の体操選手ユニホーム
甲南女子大教授・米澤泉
先日、兵庫県立美術館でコシノヒロコさんの展覧会を見た。45年にわたるコレクションの数々が、コシノさんの描いたアートとともに展示され、安藤忠雄さんの建築空間によく映えていた。マネキンの羅列になりがちなファッション展ではなく、今にも動き出しそうな躍動感のある素晴らしい展覧会であった。
エレガントなドレスやスーツと並んでひときわ印象的だったのが、リオデジャネイロとロンドンの両オリンピックの体操競技のために、コシノさんがデザインしたユニホームだった。歌舞伎のくま取りをイメージさせる色使いやデザイン、空中を自在に舞うアスリート・マネキンたち。強さと美しさの根底に、日本文化を感じさせる作品だった。
とうとう23日から始まる東…