7月19日の高校野球 徳島

吉田博行
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 19日の大会第9日は、鳴門市のオロナミンC球場で2回戦2試合があった。富岡西が今大会初の延長戦の末、今春の県大会4強の脇町を破り、準々決勝に進出。阿波も2015年以来の8強入りを決めた。

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 同点で迎えた五回。脇町のエース右腕、鴻池優佑(ゆうすけ)君(3年)の制球が定まらなくなった。焼けるような日差しが照りつけるマウンドで、足がつりかけていた。この試合初めて先頭打者に四球を与え、味方の失策などもあり無死一、二塁。ここから春の県大会4強のエースが底力を見せる。

 送りバントを狙った相手打者の小飛球をワンバウンドさせて捕球し、素早く三塁へ。ボールは二塁へと回り併殺。次打者も三振に仕留め、この回を無失点で切り抜けた。「抑えれば流れがこちらに来ると思い、丁寧に投げた。落ち着いて、いいプレーができた」

 昨秋の県大会で初戦敗退した悔しさから、冬場に走り込みやフォーム改造に取り組み、球威が増し制球力も向上。この日も7回1失点と好投し、春の快進撃の原動力となった実力をいかんなく発揮した。

 八回からは2年生右腕の三木脩平君にマウンドを譲った。春の県大会も2人の継投で乗り切ってきた。「バッターに気持ちで負けるな」。マウンドの状態などを伝え、送り出した。

 三木君も打たせて取る巧みな投球で、十回まで富岡西打線に三塁を踏ませなかった。十一回は適時打で1点を失ったが、続く2死満塁のピンチでは相手打者を右飛に打ち取った。「今まで支えてくれた先輩たちの思いを背負い、気持ちで腕を振った」

 試合後、鴻池君は「三木の投球は安心して見ることができた。新チームで後輩たちを引っ張り、自分たちを上回る成績を残してほしい」とエールを送った。三木君は「優佑さんが厳しい練習に励む姿を見て、自分も負けずに背中を追いかけてきた。来年こそは壁を打ち破った姿を先輩たちに見せる」と誓った。(吉田博行)