「中年の星」が再びタイトル戦へ 将棋・木村一基九段

村瀬信也
〝中年の星〟木村一基九段、タイトル挑戦「うそをついているわけでは…」【第69期将棋王座戦】=村瀬信也撮影
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 将棋の第69期王座戦日本経済新聞社主催)の挑戦者決定戦が19日、東京都渋谷区将棋会館で指され、木村一基九段(48)が佐藤康光九段(51)に勝ち、永瀬拓矢王座(28)への挑戦を決めた。2019年の第60期王位戦七番勝負を制し、史上最年長の46歳3カ月で初タイトルを獲得した「中年の星」が、約1年ぶりにタイトル戦に登場することになる。

 この日の対局は午前9時に開始。攻守が度々入れ替わる展開になったが、午後8時32分、最後は木村九段が佐藤九段の攻めをかわして逃げ切った。

 対局直後、木村九段は「うれしい。永瀬王座は充実している方なので、精いっぱい体調を整えて頑張りたい」、佐藤九段は「久々に(タイトル戦の)チャンスかなと思ったが。強くなれると思っているので、ミスをなくすことが課題」と語った。

 木村九段はその後、記者会見に臨んだ。昨年の王位戦七番勝負では藤井聡太二冠(19)=王位、棋聖=に敗れてタイトルを手放したが、約1年で再びタイトル戦に出ることについて「王位リーグで陥落し、思わしくない時もあった。そういう中で、王座戦に星が偏った。運が良かった」と語った。

 木村九段は40代になって以降、タイトル戦で挑戦権を獲得した際に「これがラストチャンス」と度々語っている。それについて問われると、「常に“最後”だと思ってやっている。そのわりにはいい方に結果が出ている。うそをついているわけではないんですけど」と笑みを浮かべながら答えた。

 2期目のタイトル獲得を目指す永瀬王座との五番勝負第1局は、9月1日に仙台市で指される。村瀬信也

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    木村草太
    (憲法学者・東京都立大学教授)
    2021年7月19日22時49分 投稿

    【視点】私の好きな木村一基九段の名言は、次の4つです。 「この講座もいつの日か本にまとめたいという希望はある。そのあかつきにはぜひ一冊、保存用にもう一冊、何かのときのためにさらにもう一冊、お求めいただけるとありがたい。」(将棋世界2011年1