完成度か独自トリック挑戦か スケートボード、ライバルの観察も大事

スケートボード

加藤秀彬
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 東京五輪の新競技スケートボードは、音楽やファッションを伴うストリートカルチャーとして広まったスポーツだ。自分にしかできない「オリジナリティー」がある技を繰り出すことが評価の対象となる。

 競技は、街中の手すりや階段を模した「ストリート」、くぼ地状のコース「パーク」を滑る二つだ。

 ストリートは自由演技の「ラン」2回と、一発技の「ベストトリック」を5回行い、点数が高い4回の合計点で争う。パークは3回の試技の最高得点を競う。

 採点は5人の審査員がトリック(技)の難易度や完成度、スピード、高さなどを総合的に判断して得点を出す。審査員の主観も影響するだけに、いかに他の選手とは違う驚きのトリックを見せられるかが鍵だ。

 「試技前の練習から駆け引きは始まっている」。そう話すのは、日本代表の早川大輔コーチだ。他の選手がどんな技を繰り出すか、練習中も本番も注視している。「他の選手と同じ技ばかりすると、独自性がないと評価される。周りの演技を見て、技を変えることも考えます」

 同じトリックを出したとしても、完成度が高ければ評価は高くなる。ライバルの調子や点数差を見て、同じトリックか、逆転を狙って誰もやっていない難しい技に挑戦するか。大会ごとに新しい技を生み出そうとする選手の努力が、スケートボード界全体のレベルを引き上げているという。

 独自のトリックとはいえ、誰も見たことがない技をつくりだすことはそう簡単ではない。板の回転や体の向き、広いコースのどの障害物でトリックを見せるかなど、無数の組み合わせの中で大技は完成する。

 6月の世界選手権で優勝した男子ストリートの堀米雄斗(22)は「自分の強みは、他とかぶらないオリジナルのトリックを持っていること。それを完璧にして五輪で出したい」と意気込んでいる。加藤秀彬