「京都芸術大」めぐる名称差し止め訴訟 大阪高裁で和解

米田優人、永井啓子、向井光真
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 京都造形芸術大京都市)が「京都芸術大」と改称したことをめぐり、「京都芸大」「京芸」の略称で呼ばれる京都市立芸術大が「名称の混同を招く」として、京都芸術大を運営する学校法人瓜生山学園に名称の使用差し止めを求めた訴訟が20日、大阪高裁で和解した。学園側は「京都芸術大学」の名称を使えるが、略称の「京都芸大」や「京芸」は使わない、などとする内容で合意したという。

 双方がウェブサイトで公表した和解条項によると、略称の「京都芸大」や「京芸」は市立芸術大が使う▽双方がこれまでの研究や教育活動に敬意を表し、相手の名称について誹謗(ひぼう)中傷しない――ことも盛り込まれたという。

 昨年8月の一審・大阪地裁判決は、「京都」「芸術」「大学」の各部分はありふれた言葉で、他大学との識別に使う重要な部分は「市立」の文言だと指摘。改称した「京都芸術大学」が、市立芸術大と類似すると受け取られるおそれはないとして、市立芸術大の訴えを棄却していた。

 京都市立芸術大の赤松玉女理事長は20日、ホームページで「協力関係にある両大学の学生や教員のことを思い、和解という決断をいたしました」とのコメントを載せた。

 瓜生山学園の徳山豊理事長は「文科省に名称変更が受理された通り、京都芸術大学の名称が認められ、安堵(あんど)しております」とのコメントを発表した。

 一方、門川大作京都市長は「文化芸術都市の発展のため、和解を決断された両大学の意思を尊重したい」と記者団に答えた。(米田優人、永井啓子、向井光真)