15人目の体操オリンピアン 北園丈琉の「清風魂」とは

有料会員記事

山口史朗
[PR]

 体操で多くの五輪メダリストが輩出してきた大阪・清風高からまた一人、オリンピアンが誕生した。北園丈琉(たける)(18)。「高校3年生で東京五輪の金メダル」を目指してきたが、1年の延期で幻に。それでも、今春の卒業後も清風高の体育館で練習を積み、代表に入った。「清風魂」を胸に、まずは24日の予選に挑む。

 奇跡の代表入りだった。

 代表選考の初戦となった4月の全日本個人総合選手権。北園は予選を1位で通過したが、決勝の鉄棒で落下し、6位に後退。その際に右ひじの剝離(はくり)骨折、両ひじの靱帯(じんたい)を損傷する大けがを負った。

 「けがをした直後は、4人の団体メンバーに入るのは絶対に無理だと思った」。5月のNHK杯、6月の全日本種目別選手権と続く選考に、出場できるかも分からない状況だった。

 だが、18歳の回復力はすさまじかった。高酸素カプセルに入るなど最新の治療を続け、NHK杯直前に演技ができる状態に。清風中学時代から指導する梅本英貴コーチも「奇跡。なぜ演技できているのか分からない」と驚くほどだった。

 迎えた全日本種目別選手権。両腕に大きな負担のかかるつり輪は難度を落としたが、それ以外はけがをする前の演技に戻し、4人の団体メンバーの4人目に滑り込んだ。

 五輪への思い――。2011年から清風中学・高校の体操部監督を務め、北園を卒業後も指導する梅本コーチは「丈琉ほど、その思いが強い選手は初めて」と言い、北園自身も「五輪で金メダルを取るために清風に来た」と話す。

 梅本さんは入部希望者に必ず聞く。「オリンピックには出たいか?」と。

 「うちに来る子はほとんど『出たいです』と言います。でも、丈琉は違った。『2020年、高校3年生で東京五輪で団体と個人総合で金メダルを取ります』と言ったんです」

 このとき、小学6年生。身長127センチの子の決意に驚いた。

 ただ、同年代の選手に比べて…

この記事は有料会員記事です。残り733文字有料会員になると続きをお読みいただけます。