ベゾス氏ロケット打ち上げ成功 10分間、初の宇宙旅行
米アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏が立ち上げた宇宙企業「ブルーオリジン」が20日、米テキサス州から、4人が乗った宇宙船を自社のロケットで打ち上げ、顧客を乗せた世界初の宇宙旅行に成功した。
搭乗したのは、ベゾス氏と弟のマーク・ベゾス氏、1960年代に女性飛行士候補だったウォリー・ファンクさん(82)。そして、残る1席のオークションに参加したオランダの投資会社の創業者の息子オリバー・デーメンさん(18)が、旅費を払う初の顧客となった。2人は宇宙に行った最年長と最年少となる。
英BBCによると、オークションは、別の人物が約30億円で落札したが、都合が合わずに飛行を延期したため、オリバーさんの父親が繰り上がった。その後、物理学を学んでいるオリバーさんに権利を譲ったという。金額は公表されていない。
4人が乗る宇宙船は日本時間20日午後10時すぎ、新型ロケット「ニューシェパード」で打ち上げられた。約3分後に切り離され、放物線を描きながら地上100キロを超えて宇宙空間に到達した。船内は無重力になった。その後、大気圏に再突入し、打ち上げから約10分後、パラシュートを開いて砂漠地帯に軟着陸した。
今回のように宇宙空間に行ってすぐ降りてくる飛行は、地球を周回するオービタル(軌道)飛行とは違い、「サブオービタル(準軌道)」と呼ばれる。
ブルーオリジンは、テキサス州の南西部の発射場からウェブサイトで飛行の様子を中継した。年内にもう2回の飛行を予定しているという。(ワシントン=合田禄)
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