独自

米親子、控訴断念の方針 ゴーン被告逃亡支援で実刑判決

[PR]

 日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告(67)を2019年末に海外に逃亡させたとして犯人隠避の罪に問われた米国籍の親子2人が、実刑となった19日の東京地裁判決を受け入れ、控訴しない方針であることがわかった。弁護人が21日に明らかにした。米軍特殊部隊「グリーンベレー」元隊員のマイケル・テイラー被告(60)は懲役2年、息子のピーター被告(28)は懲役1年8カ月の判決が確定する見通しとなった。

 判決は、逃亡によってゴーン元会長が日本で裁判を受ける見通しが立たなくなった点を重視し、「刑事司法の侵害の程度が極めて大きい」と批判。報酬を得ることが主な犯行動機で、「周到な準備を整え、職業的な手際の良さで前代未聞の海外逃亡を完遂した」として実刑を選択した。

 公判で親子は起訴内容を認め、「自分の行いを深く後悔している」と謝罪した。弁護側は、日本に移送される前に米国で身柄拘束されていた約10カ月間を考慮して刑期を短縮するよう求めたが、判決は「日本の法令に基づく拘束ではない」として限定的にしか考慮できないと判断した。

 判決などによると、テイラー親子は19年12月29日、ゴーン元会長=会社法違反などの罪で起訴=が海外渡航禁止の条件で保釈中と知りながら、元会長を音響機器用の箱に隠し、関西空港からトルコ経由でレバノンに逃亡させた。