津波で犠牲の職員の最期たどる 岩手大槌町が報告書

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東野真和
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 東日本大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県大槌町は21日、犠牲になった町長と職員計40人のうち、38人の津波襲来時の行動をまとめた調査報告書を公表した。町として組織的な決定ができず、危険を回避できなかった経緯が報告書から浮き彫りになった。

 報告書は、災害対策本部が置かれた役場前に津波が来る瞬間まで撮影された写真28枚を手がかりに、当時の職員や町民計56人に聞き取ってまとめた。自死した1人を除く39人の行動を調査。遺族の同意を得た38人について、地震直前からの動きを時系列で追った。

 報告書によると、地震直後、続く揺れにおびえながら家族に連絡する職員や、「もう逃げたほうが」とつぶやく職員がいた。課長の命令で避難を始める課もあった。午後3時21分、「津波だー!」と叫ぶ出納班長(当時58)の声で、役場前にいた職員は一斉に庁舎内に入った。2階から屋上に通じるはしごを上って逃げようとしたが、助かったのは21人だけだった。

 当時の加藤宏暉町長(同69…

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