姿を消したセレブな五輪招致合戦 それでも残る不透明さ

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編集委員・稲垣康介
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 国際オリンピック委員会(IOC)は21日の総会で、オーストラリアのブリスベンを2032年五輪・パラリンピックの開催都市に選んだ。新型コロナウイルス感染拡大が懸念される中で開かれる東京五輪の行く末を見届ける前に、11年後の保証を得られたのはIOCにとって安心だろう。

 東京が経験した、各国の首脳や王室、皇室がアピールする豪華な招致合戦はなかった。

 32年五輪の開催に意欲的な都市は複数あったが、IOCは今年2月、将来開催地夏季委員会でブリスベンを候補都市に選び、6月の理事会ですんなり承認された。この時点でほぼブリスベンは当選だった。

 開催都市は従来、総会で約100人のIOC委員による投票で決まっていた。これが買収工作など、不正の温床になっていたと指摘されていた。

 従来の招致には金がかかった。東京は20年大会招致で、約2カ月の契約だったシンガポールのコンサルタントからの情報料に約2億3千万円を支払った。招致委員会理事長で日本オリンピック委員会(JOC)前会長の竹田恒和氏は招致に関する贈賄の疑いで仏当局の捜査対象になっている。20年の招致費は75億円。16年大会招致で東京がリオデジャネイロに敗れたときには149億円を投じていた。

 これらを考えると、今回の手…

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