土砂降りでも試合した3人制バスケ もともとは「どこだってOK」

松本麻美
[PR]

 雨が降ろうと、風が吹こうと、どんなところでも。

 「ほんの十数年前まで、土砂降りでも、吹きさらしのコンクリートの上で試合をするような環境だった」

 東京オリンピック(五輪)で初めて正式種目に採用された3人制バスケットボールについてこう語るのは、国内第一人者で、日本代表の落合知也(B2越谷)だ。

 だから、当時から五輪種目に追加されるうわさは耳にしていたが、「こんな状態じゃ絶対に無理だろうと思っていた」。

 もともと米国の公園や路上で、遊びの延長としてプレーされていたのが始まり。いわゆる「ストリートバスケ」だ。

 ルールも特になく、日差しがまぶしかろうと、強風でボールが流されようと、「そこにリングが一つさえあれば」の精神で楽しまれてきた。

 そこから国際バスケットボール連盟(FIBA)が共通ルールを整備したのが2007年。正式名称は「3x3」(スリー・エックス・スリー)といい、現在も屋外で実施されることが多い。コートの大きさが5人制の半分で済むため、ショッピングモールの一角だったり、漁港の埠頭(ふとう)だったり。時には神社の参道、世界遺産のチェコ・プラハ城前などにコートが出現することもある。ある意味、どこだってOKだ。

 東京五輪の会場となる青海アーバンスポーツパーク(東京都)も、簡易屋根が付けられているとはいえ、屋外コート。完全に室内で実施される5人制と違って、暑さとの戦いもある。

 他にも、ボールの大きさと重さ、シュートの距離による得点配分など、随所で5人制との違いが見られる。試合時間は10分だが、21点先取でも試合が決まるため、勢い次第で一気に勝敗が決する側面もある。

 日本では屋外にリングがある風景を見ることも少ないが、米国などバスケットが盛んな地域では「ストリート」が一つの文化になっている。3人制をきっかけに、日本でもその風を感じられるようになるかもしれない。松本麻美

3人制と5人制の主なルールの違い

・コート

 (3人)横15メートル×縦11メートルの半面

 (5人)横15メートル×縦28メートルの両面

・ボール

 (3人)大きさが6号、重さは7号

 (5人)一般男子は7号、一般女子は6号

・チームの人数

 (3人)4人

 (5人)12人

・試合時間

 (3人)10分一本勝負の21点先取制

 (5人)10分×4クオーター制

・得点

 (3人)ライン外側2点、ライン内側1点、フリースロー1点

 (5人)ライン外側3点、ライン内側2点、フリースロー1点

・ファウル

 (3人)個人は制限なし、チームは7回以上で相手にフリースロー

 (5人)個人は5回で退場、チームは1クオーター5回以上で相手にフリースロー

・監督

 (3人)ベンチ入りできず、試合中も指示は出せない。

     交代やタイムアウトは選手が判断

 (5人)監督がベンチ入りし、交代やタイムアウトを指示する