過去の自分を超えるには 岡幸二郎の「酷」なコンサート

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杢田光
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 鍛えあげた長身から、癒やしの歌声を響かせる。ミュージカル界の第一線で30年以上走り続ける岡幸二郎は、年齢を重ねながらさらに音域を広げている。

「前奏が鳴り出したら…」

 7月31日に大阪で開くコンサートでは、女性のナンバーも歌いこなす。自身の代表作である「レ・ミゼラブル」の「夢やぶれて」のほか、「ミス・サイゴン」の「命をあげよう」、「エリザベート」の「私だけに」などの名曲を、大阪交響楽団とともに熱唱する。

 「ベルベットのよう」と評され、自ら「チェロや弦楽器」と例える美声。岡のCDを聞くために、知人のネコは跳びはねて再生ボタンを押した……らしい。そんな逸話を披露し、「怪しいでしょ」とおどける。

 ただ、百戦錬磨のこの人でも、十八番を集めたコンサートは、ある意味「酷」だと言う。観客の記憶にある、過去の自分を超えないといけないから。「思い出は美化されますが、それよりもさらにいい歌を。前奏が鳴り出したら作品の世界にふっと入っていけるように、役をまといたい」

「おまえは大丈夫だ」 背中を押された

 劇団四季を経て、1994年…

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