ロシアとドイツのパイプライン建設、米国が容認に転じる

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ワシントン=高野遼、ベルリン=野島淳
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 ロシアとドイツが共同で進める天然ガスパイプライン事業「ノルドストリーム2」(NS2)をめぐり、米独政府は21日、米国がパイプライン建設を容認する内容の共同声明を発表した。米国はロシアの影響力拡大を懸念して反対してきたが、ドイツとの同盟関係を重視して容認に転じることになった。

 NS2は、ロシアとドイツを海底パイプラインで結んでガス輸送量を倍増させる計画。米国はトランプ前政権時代から一貫して建設に反対し、米独間で長く問題となっていた。

 共同声明は、米国が建設を容認する代わりに、ドイツにロシアの動きへの牽制(けんせい)を求めるものとなった。声明は「ロシアがエネルギーを武器にして政治目的を達成するためにパイプラインを悪用することのないよう保証するためのものだ」と明記。もしロシアがそうした動きに出た場合は、ドイツは欧州諸国にも働きかけて制裁などの行動をとることで合意した。

 バイデン政権は建設に反対を続けてきたが、今年1月の政権発足時にはすでにパイプラインは9割が完成済みだった。米政府高官はこの日、記者会見で「制裁によって建設を止めることはできず、ドイツとの重要な同盟関係を損なうリスクがあると判断した」と説明。対中国など幅広い外交課題を見据え、米独関係の立て直しを優先させたことを明らかにした。

 NS2建設をめぐって特に懸…

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