東京の感染1日3千人に現実味 滞るワクチンが頼みの綱

新型コロナウイルス

岡戸佑樹
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 東京都内で新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、1日あたりの感染者数が3千人を超えるとの見通しが強まっている。きっかけは、政府の対策分科会の尾身茂会長による発言。実際に感染者数は「疫学的に異常」と言われた年末年始に似た上昇ペースを見せており、3千人を超える状況下で東京オリンピック(五輪)が開催される事態が現実味を帯びてきた。

 「3千人を超えても驚きはない」

 ある都幹部は21日、来週以降の感染状況について淡々と語った。同日に確認された感染者数は1832人に上り、1月16日以来の1800人超え。前日20日の1387人から急増していたが、この幹部は「21日に2千人を超えてもおかしくないと思っていた」と明かす。

 7月14日に約2カ月ぶりに1千人を超えて以降、上昇ペースを早める都内の感染者数。担当者は「加速度的に感染者数が上昇していった年明けの状況に似ている」とみる。年明けは、1月5日に1315人の感染が確認されると、6日に1640人に跳ね上がり、7日には過去最多の2520人に達していた。

 この担当者は21日夜、記者団に「明日、明後日に2千人に到達するのか」と問われると、「こんなに早くこのレベルに達するとは思わなかった。可能性はあるかもしれない」と述べ、予想外の上昇ペースに驚きを隠さなかった。

 ただ、感染力の強い変異株(デルタ株)が広がる都内の感染者数は、2千人超えではとどまらないとの見方が強まっている。尾身氏が20日、日本テレビの報道番組で、8月第1週には過去最多の3千人近くまで増加するとの見通しを示したためだ。

 実際に、12日に出された緊急事態宣言による減少効果はいまだ見えず、22日から4連休を迎える都内では、感染者数を減らす要素はほとんど見当たらない。

 4連休の前日となった21日の都心では、都の要請を守らずに酒類を提供する居酒屋に客が殺到。都の担当者は「我慢できずに外出している若者が多いのでは」とみる。

 いっこうに見えない感染拡大の収束。打開策が見当たらないなか、頼みの綱は接種が滞っているワクチンだ。

 小池百合子知事は21日、記者団に「ワクチンを本当に爆速で打ちたい」と語った上でこうぼやいた。

 「区市町村がいったん進めようとしていたのをいま、キャンセルせざるを得なくなっている。東京として集中的に打っていくことがいま、感染者数の拡大に少しでも歯止めをかけられるんじゃないか」(岡戸佑樹)

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