米国防長官が東南アジア歴訪 重視の姿勢示し信頼回復へ

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ワシントン=園田耕司 シンガポール=西村宏治、ハノイ=宋光祐 聞き手・園田耕司
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 オースティン米国防長官は23日、首都ワシントンを出発し、シンガポールベトナムフィリピンの東南アジア3カ国を歴訪する。バイデン政権の主要閣僚の訪問は初めて。バイデン政権発足以来、東南アジアへの対応が後手に回っていたぶん、オースティン氏は米国の東南アジア重視の姿勢を示して信頼を回復し、中国との競争戦略をめぐって東南アジア諸国からの協力を取りつけたい考えだ。

 「米国は引き続き信頼できる友好国であり、必要とされるときに姿をあらわす友人だ」。オースティン氏は21日、米国防総省での記者会見で、自身の東南アジア歴訪で伝えるメッセージについてこう強調した。

 バイデン米政権は発足後、日豪印や韓国、欧州との関係強化にすぐさま動いたが、東南アジアへの関与は出遅れていた。オースティン氏が6月のシンガポールでのアジア安全保障会議シャングリラ・ダイアローグ、英・国際戦略研究所〈IISS〉主催)で行う予定だった演説は、コロナ禍で中止に。バイデン大統領が東南アジア諸国の首脳と相対したのは、16日のオンラインによるアジア太平洋経済協力会議(APEC)臨時首脳会議の場が初めてだった。

 東南アジアの安全保障問題に詳しい米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)のグレゴリー・ポーリング上級研究員は、オースティン氏の今回の外遊の最大の目的について「東南アジア諸国が米国にとって重要な存在だと知らせることだ」と指摘する。オースティン氏は訪問先のシンガポールで、IISS主催のイベントで演説する予定だ。

 ポーリング氏は「バイデン政権が東南アジア諸国に十分な関心を払っていないという不満が強まりつつある。政権は懸念にきちんと対応しなければいけない」という。

 オースティン氏は東南アジア…

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