児童文学作家の那須正幹さんが死去 「ズッコケ三人組」

 「ズッコケ三人組」シリーズで知られる児童文学作家の那須正幹(なす・まさもと)さんが22日、肺気腫のため、死去した。家族によると16日に山口県防府市の自宅で倒れ、救急搬送されていたという。79歳だった。

 1942年、広島市生まれ。大学卒業後、東京での会社勤めを経て帰郷。家業の書道塾を手伝うかたわら、姉に誘われて児童文学の研究会に入り、創作活動を始めた。

 72年「首なし地ぞうの宝」でデビュー。78年に「それいけズッコケ三人組」が出版され、シリーズがスタートした。

 ハチベエ、ハカセ、モーちゃんの小学6年生3人組が無人島に漂流したり、殺人事件を解決したりと互いの短所を補いながら活躍する物語は子どもたちに愛され、2015年の「ズッコケ熟年三人組」で完結するまで全61巻を刊行。シリーズ累計2500万部を超える大ヒットとなった。

 3歳の時に広島市で被爆した経験から、平和の大切さを次世代に伝える作品の執筆にも力を入れた。中でも、原爆投下にいたるまでの歴史的背景や当時の人々の暮らしなどを綿密に取材し、子ども向けにまとめた大型絵本「絵で読む広島の原爆」は国内外で高く評価された。

 その他の作品に「ぼくらは海へ」「折り鶴の子どもたち」「ヒロシマ」3部作、「ばけばけ」などがある。

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    田渕紫織
    (ハグスタ編集長=子育て、社会保障)
    2021年7月22日20時4分 投稿
    【視点】

    こども時代、カバーがぼろぼろになるまで読みました。 ズッコケ三人組の3人が簡単に成長したり媚びたりしない姿に共感していました。 心よりご冥福をお祈りします。