高校内の居場所カフェ 卒業で終わらない「おせっかい」

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おがわ・きょうこ NPO法人パノラマ職員
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私の視点 小川杏子(NPO法人パノラマ職員)

 私たちは、神奈川県内の二つの県立高校内の図書館や多目的室で、お昼休みや放課後に「居場所カフェ」を運営している。ここは生徒たちが安心して自由に過ごせる場であると同時に、一人ひとりが抱える問題が複雑化する前に生徒たちのつぶやきから早期にSOSをくみ取り、必要に応じてサポートしていく場でもある。

NPO法人パノラマ

2015年設立。生徒たちがジュースやお菓子を手に自由に過ごし、ボランティアやスタッフの大人に気軽に身近な困りごとも相談できる「校内居場所カフェ」を神奈川県内の県立高校内で営む。地域のお店などと連携した若者向けの就労支援プログラム「バイターン」など、横浜北部エリアでのシームレスな(切れ目のない)支援に取り組んでいる。https://npo-panorama.com/別ウインドウで開きます

 カフェでは、福祉や社会的養護の網に引っかからなかったり、一度は引っかかったものの何らかの理由でそこからこぼれ落ちたりした若者に出会うことも多い。たとえば、小さいころには児童相談所につながって支援をうけていても、大きくなって家庭内の困難な状況を隠せるようになると距離を置き、一人で(あるいは家庭内で)抱え込んでいる場合がある。かつて一時保護を受けたときの経験がトラウマになっているとか、携帯電話の使用が制限されるからという理由で、二度と児相に行きたくないという若者もいる。しんどいときに外部の友人や彼氏・彼女とつながることのできる携帯電話は、彼ら・彼女らにとって大きな心のよりどころなのだ。

 こうした困難な状況にある若者の多くは、大人への不信感が大きく、人に頼ることでの成功体験もほとんどない。そして、ちょっと失敗したり行き詰まったりすると、今までの経験による不信感から、人との関係をばっさり切ろうとする。

 そんな生徒の懐には、最初か…

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