老朽原発の安全対策どう評価?福井県の専門委員長に聞く

有料会員記事

聞き手・加茂謙吾
[PR]

 6月に再稼働した、運転開始から40年を超える老朽原発の関西電力美浜3号機(福井県美浜町)が27日に営業運転に入った。杉本達治県知事が再稼働に同意する上で重視した判断材料のひとつが、安全対策などを点検した県原子力安全専門委員会の評価だった。委員長の鞍谷文保・福井大教授(振動工学)に今後の課題などを聞いた。

 ――美浜3号機の安全対策の確認にあたり、どの部分に注目されましたか。

 「原発事故が起きたときには何よりも原子炉を冷やさなければならない。最も重要なのは電源確保と冷却機能の二つで、これが何重にも守られているかという点を重視した。電源で言えば、外部電源や非常用ディーゼル、電源車、冷却システムでは移動できるポンプや送水車など、多様な設備があることを確認した」

 「設備以上に重要なのが人だ。いざというときに能力や知識、技能を持った人材がいるかどうかで対処の仕方に差が出る。委員会で事故訓練を視察した限りでは、所長をトップとする指揮命令系統がかなり細部まで組織化され、炉心溶融など最悪のケースを想定した対応を行っていた」

 「今後はこうした訓練の頻度が重要だ。実際の事故時には連鎖的にトラブルが起こる可能性もある。訓練を重ねて隙を洗い出せば、想定されるトラブルの範囲も広まるだろう」

 ――原発は運転開始から44年になりますが、経年劣化の懸念はありませんか。

 「原子炉内に入れているサン…

この記事は有料会員記事です。残り1069文字有料会員になると続きをお読みいただけます。