韓国代表・金知秀、生まれ育った日本で阿部詩と競い合った青春時代

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波戸健一
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 26日に行われる柔道女子57キロ級で、オリンピック(五輪)に初出場する韓国代表、金知秀(キムチス)(20)は兵庫県育ちの在日3世だ。

 在日選手が柔道女子で五輪に出るのは初めて。女子52キロ級の阿部詩(21)=日体大=は、かつてのライバルであり、同級生。「生まれ育った国のオリンピックでいい姿を見せたい」と意気込み、畳に上がる。

 金が6歳の時、柔道を習うように勧めた父の徳諸(ドクジェ)さん(71)には、幼い頃の苦い体験があった。

 小学校で誰かの持ち物がなくなると、「お前が盗んだんじゃないのか」と疑われた。中学校では、たばこを吸っていないのに「お前、吸ってたやろ」と先生から叱られた。

 「朝鮮の子は悪さをすると決めつけられ、何度も嫌な思いをした」と徳諸さん。だから、我が子には「自分の身を自分で守るための精神力や体力をつけてほしかった」。

 父の期待に応え、金は柔道で力をつけ、小学5年で全国優勝を果たす。

 当時、何度も対戦していた阿部は振り返る。

 「チスは柔道も気持ちも強か…

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