競泳・瀬戸大也選手の出身地・毛呂山町で応援の動画

競泳

丸山ひかり
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 東京五輪は23日に開会式が行われ、各競技も本格的に始まる。競泳の瀬戸大也選手(27)の出身地・埼玉県毛呂山町では新型コロナウイルス感染拡大防止のためパブリックビューイング(PV)は開かれないが、町は地元出身選手を応援しようと町民らに動画を収録してもらい「YouTube(ユーチューブ)」で公開。関係者らは大会での活躍と、新型コロナの収束を願っている。

 「瀬戸大也選手! がんばれーっ!」。先月21日夜、同町内の施設では三脚に取り付けた家庭用ビデオカメラに向かい、「瀬戸大也選手を応援する会」の役員たちが声を張り上げ、動画を撮影していた。

 そろいの青いTシャツの背中には、プールの中で小さくガッツポーズをする笑顔の瀬戸選手を描いたイラストがあしらわれている。会は、瀬戸選手がスペインバルセロナでの世界水泳選手権で優勝した13年、小さい頃から見守ってきた町の人たちが中心となってつくられた。今は県内外に会員が約400人いる。

 幹事の村田忠次郎さん(76)は、瀬戸選手が通っていた幼稚園の園長。「人なつっこく素直で、元気もいいし運動能力もある。みんなから慕われていた」と振り返る。幹事の栗原恵一郎さん(45)も、「世界と戦い成果を出してきた。町民にとって元気をもらえる存在だと思う」。

 瀬戸選手は小さい頃から水泳で活躍していたが、会の役員らにはまた違う側面が印象に残っている。

 町内の「出雲伊波比(いわい)神社」で毎年春と秋におこなわれる「流鏑馬(やぶさめ)」で、瀬戸選手は小学5年生の秋、馬に乗って的に矢を射る「乗り子」を務めた。

 町の一大行事。町内の地区は持ち回りで「乗り子」を出し、馬や道具も用意。大人たちは乗り子の練習や馬の世話などをし、当日は衣装を着て一緒に歩く役割の人たちもいる。

 「地域との関わりがあの時によりいっそう強くなった」と、副会長の村田良一さん(75)。村田さんは流鏑馬の保存会メンバーで、瀬戸選手の事前のけいこなどを手伝った。あいさつがしっかりできる子だったという。「幼い頃に世話になったことを忘れず大人になっても自分からあいさつしてくれる。五輪の延期で大変だったと思うが、本当に期待して応援しています」

 銅メダルを獲得したリオ五輪が終わった後、瀬戸選手は町に「凱旋」して特別に流鏑馬に挑み、大勢の町民らが見守るなか矢を的中させた。高橋仁志会長(66)は「今回もメダルを取って、またやってもらえればうれしい。瀬戸選手の活躍とともに、コロナが収束して流鏑馬ができることを願っています」。

 瀬戸選手は400メートル個人メドレー(24日予選、25日決勝)、200メートルバタフライ(26日予選、28日決勝)、200メートル個人メドレー(28日予選、30日決勝)に出場予定だ。(丸山ひかり)