陛下の開会宣言文言変更、割れる見方 IOCは承諾

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杉浦達朗

 オリンピアードを「記念する」――。23日の東京五輪開会式で、天皇陛下は五輪憲章の和訳として示された「祝う」の表現を使わなかった。昭和天皇も前回東京五輪で「祝う」と述べており、異例とも言える変更に、専門家からも様々な見方があがった。

 五輪憲章では、夏季と冬季それぞれの宣言の文言が英語と仏語の原文で規定されている。1964年の東京五輪昭和天皇は「第18回近代オリンピアードを祝いここにオリンピック東京大会の開会を宣言します」と宣言。最新の「五輪憲章2020年版・英和対訳」では「オリンピアードを祝い、(開催地)オリンピック競技大会の開会を宣言します」と和訳が示された。

 当初は天皇陛下もこの文章を読み上げることで準備が進んだ。だが、コロナ禍の五輪開催に疑問の声が高まる中で、陛下はコロナで苦しむ人々への思いを募らせたという。地方訪問や公務にオンラインを活用することを自ら提案。「自身の行動で感染が広まることはあってはならない」と周囲にも語ってきた。

 陛下の懸念が顕著に表れたのが、開会式1カ月前。6月24日、宮内庁の西村泰彦長官が「五輪開催が感染拡大につながらないか、(陛下が)ご懸念されていると拝察している」と会見で発言。陛下の懸念を踏まえたものと広く受け止められた。

 関係者によると、このころから、政府や五輪大会組織委員会にも陛下の懸念が伝わり、開会宣言の文言についての検討が始まったとされる。

 ポイントとなったのは、原文…

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