明桜・風間、決勝で圧巻投球 監督「まだまだ伸びるな」

井上怜
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(23日、高校野球秋田大会決勝 明桜6-0秋田南)

 九回裏、明桜の風間球打(きゅうた)投手(3年)はギアを上げた。140キロ台後半から150キロの球を連発し、先頭打者を遊ゴロ、2人目を三振に取った。あと1人のところで、マウンドに主将の中井稜貴捕手(3年)が駆け寄り、伝えた。「甲子園で九回2アウトから逆転されたチームもある。最後は思いっきり投げろ」

 言葉通り気合を乗せたストレート。打球は高く上がり、右翼手のグラブに吸い込まれた。甲子園の切符を手にした瞬間、両手を高く突き上げた。

 山梨の実家を離れ入学した風間投手に、輿石重弘監督が「150キロ出して、ドラフト1位になるぞ」と声をかけてから3回目の夏。球速の目標は軽々超えたが、成長はその枠にとどまらなかった。

 この日は速球に狙いを定めた「風間対策」を意識して多用した変化球が効いていた。二回裏、1死満塁のピンチに選んだのもカーブ。失点覚悟の場面だったが、併殺で切り抜けた。直後に打線が3点を奪い、流れを引き寄せた。「これで気合が入りました」

 以降、八回をのぞいて毎回打者3人で仕留め、二塁すら踏ませなかった。完全に風間ペースだった。

 決勝での圧巻の投球に、輿石監督は「変化球を覚えて成長した。でもまだまだ伸びるな」と目を細める。

 風間投手は「プロになって日本を背負うピッチャーになりたいです」。成長の舞台は甲子園に続く。(井上怜)