部員感染の東海大相模 出場辞退にファン「残念すぎる」
今春の選抜高校野球大会で優勝した東海大相模が24日、部員が新型コロナウイルスに感染したとして、第103回全国高校野球選手権神奈川大会への出場を辞退したと発表した。同校はこの日の準々決勝に臨む予定だったが、対戦相手の藤沢翔陵の不戦勝となった。
同校によると、同大会の登録メンバー17人が陽性判定を受け、野球部が活動禁止となったためという。
東海大相模は春夏合わせて5度甲子園を制し、同校史上初の甲子園春夏連覇をめざしていた。今夏限りで退任する意向を示していた門馬敬治監督(51)は学校を通じて「多数の陽性者を発生させてしまいましたこと深くおわび申し上げます」との談話を出した。
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甲子園春夏連覇をめざしていた東海大相模が24日、登録メンバー17人が新型コロナに感染したため、神奈川大会への出場を辞退した。突然の知らせに驚きが広がり、選手たちの心情を推し量る声も聞かれた。
「え、うそでしょ」「そんな終わり方ある?」。同日午前8時ごろ、相模原球場で大会運営スタッフが試合中止を伝えると、困惑の声が上がった。同級生の応援に来た女子生徒(2年)は「コロナで大会がどうなるかわからない中で、ずっと頑張って練習していたのに」と声を落とした。「(選手たちに)なんて声をかけたらいいか、わからないです……」
20年来の東海大相模ファンという横浜市旭区の小山誠さん(73)は今夏限りで退任する意向を示している門馬敬治監督(51)を思いやった。「最後コロナで終わるっていうのは残念すぎる。本人次第だけど、もう1年やったらどうだろうか」。準決勝進出を決めた横浜創学館の森田誠一監督は「甲子園が見えてきたタイミング。監督として選手にどう声を掛けていいか、自分なら分からなくなってしまうかもしれない」と、門馬監督や選手たちをおもんぱかった。(大宮慎次朗、大平要)
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