日本航空石川がサヨナラ負け 九回に一時逆転…主将は涙

マハール有仁州
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(24日、高校野球石川大会準決勝 金沢10-9日本航空石川)

 「まだ終われない」

 九回1死二、三塁。日本航空石川の主将平子真弘(3年)は、2球目の内角の直球を芯で捉えた。打球は左中間に飛び、1点差に迫る適時三塁打となった。打線はその後もつながり、逆転。勝利が近づいた。

 5月下旬、同校を新型コロナウイルスクラスターが襲った。2~3週間は寮で過ごし、筋トレをしたり、ユーチューブで野球の動画を見たり。久しぶりの練習では、体力が落ち、打撃の感覚も鈍っていた。

 今大会が始まっても調子が上がらず、仲間が活躍する度に「主将が活躍せねば」と焦りが募った。そんな中で出た待望の適時打。「あの打席は本当に楽しかった」。これまでの苦悩や焦りが吹き飛んだ。

 だが、その裏の回、再び同点にされ、なおも走者は一、二塁。相手の3番打者の打球は左中間に飛んだ。「頭が真っ白になった」

 「最後まで泣かずに終わるのが主将だと思う」。そう思っていたが、涙がこみ上げてきた。(マハール有仁州)