自民の堅い支持基盤は崩壊 求められるオルタナティブ

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聞き手・稲垣直人
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 7月4日に投開票があった東京都議選(定数127)は、自民・公明を合わせても過半数に達せず、都民ファーストも45議席から30議席に減らす結果になりました。一方、立憲民主や共産は議席を増やしましたが、風が吹いたとは言えず「勝者なき結果」とも指摘されています。秋までに実施される衆院選の前哨戦とも言われた都議選の結果から、衆院選に向けて見えたものとは何か。政治学者の待鳥聡史さん(京都大学教授)に聞きました。

 都議選でまず感じたのは、都民ファーストの会を率いる小池百合子都知事の政治的生命力の強さ、勘の良さです。投票日前に約1週間入院したことは同情票を呼び込んだとも伝えられました。新型コロナ対応による過労が重なっての入院は気の毒だと思いますが、重要なタイミングで公人が不在だったのに、情報が少なすぎました。メディアもできる限りの情報を事前に有権者に伝えられたか。今後の課題として残ったと思います。

 自公合わせて過半数に届かなかった点も注目されます。政権批判票はもっぱら都民ファに向かいました。少なくない有権者が自公政権に代わるオルタナティブ(別の選択肢)を求めているようです。自民党が2012年末に政権奪還して以降、「1強」が続いているように見えますが、「政権を委ねうる他の政治勢力も必要だ」という有権者の思いはずっと伏在していると私は見ています。

 ではなぜ、国政では野党第1…

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