「移動自体にリスク」 災害時の要介護者避難、悩む施設

有料会員記事

棚橋咲月
[PR]

 災害時、高齢者施設の入所者をどう避難させるか。昨年、九州を襲った豪雨で入所者が犠牲になったことを受け、国は自治体により踏み込んだ対応を取るよう求めた。高齢の入所者にとっては移動そのものが命にかかわることもある。各地の施設で試行錯誤が続く。

佐賀県はアドバイザー派遣

 佐賀県嬉野市特別養護老人ホーム「済昭園(さいしょうえん)」。今月上旬、施設や自治体の職員、公益財団法人「市民防災研究所」のアドバイザーらが、施設に近い川沿いの土手を歩いていた。

 「川がすぐそばですね。できれば3階以上に避難するのがいい」

 「避難の判断基準にいつも迷ってしまいます。川の水位や避難情報のほかに何を見たらいいでしょうか」

 話題は災害時のタイムラインづくり。法律で作成を義務づけられた避難確保計画の内容について、いつ、誰が、何をするか時系列で整理する。アドバイザーは、佐賀県の事業で現地調査に訪れていた。

 昨年7月、九州を襲った記録…

この記事は有料会員記事です。残り1707文字有料会員になると続きをお読みいただけます。