作新学院、宣言通りの代打HR 夏は代打で3打数3安打

鹿野幹男
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(25日、高校野球栃木大会 作新学院3-2佐野日大)

 出番は思ったよりも早くやってきた。三回無死一塁。作新学院の戎(えびす)響葵(ひびき)選手(3年)は、小針崇宏監督から「行ってこい」と代打起用を告げられた。

 内角の変化球を振り抜いた。打球は右翼スタンドに飛び込んだ。「必死に食らいついただけ。本塁打になるとは思わなかった」。公式戦の本塁打は初めてだった。

 決勝前日、決勝で一発打つ、と小針監督に宣言していた。

 野球は中学から始めた。幼なじみで同級生だった佐野日大の岡佐昌樹選手(3年)から「一緒にやろうよ」と誘われて野球部に入った。中3の時、試合で本塁打を放ち、打撃に自信がついた。甲子園をめざしたいと作新に進んだ。

 強豪校だけに部員のレベルは高かった。ライバルも多い。競技歴の短さを克服するため、帰宅後も午前0時ごろまで素振りを続けた。チームの誰よりもバットを振った自信がある。

 夏の大会で初めて背番号をもらった。ベンチ入りできない同級生のためにも自分の役割を果たそうと決意して大会を迎えた。

 決勝を含めて3回代打で起用され、いずれも安打を放った。小針監督は「誓いを実行して、変化球をよく打ってくれた」と殊勲をほめたたえた。(鹿野幹男)