岸和田だんじりの保険費用、クラウドファンデングで募集
2年ぶりに開催される9月の「岸和田だんじり祭(まつり)」(大阪府岸和田市)に向け、だんじりが家屋にぶつかった場合などに備える保険の費用に充てるため、初のクラウドファンディング(CF)による資金の募集が、26日に始まった。
祭りは勇壮なだんじりの引き回しで有名だが、過去にはだんじりの横転で死傷者が出たこともある。市中心部の22町で作る「祭礼町会連合会」によると、だんじりのひき手のけがや家屋の損傷などに備える保険の費用だけで、千数百万円が必要という。コロナ禍で、従来は寄付をしてくれた地元の飲食店などの経営が厳しく、CFで幅広く支援を求めることにした。CFでの募集は9月10日まで続ける。返礼品として、金額に応じてフェースタオルやだんじりのDVDなどを贈る。
祭りは、各町会から選出される「祭礼年番」による自主運営が特徴。昨年は75年ぶりに事実上の中止となったが、中止が続くと伝統の継承に支障をきたすとして、今年は開催を決めた。希望者のワクチン接種を進め、各町で検温や消毒を徹底するという。見物人の立ち入り制限を広範囲に行うなどの対策もとる予定。連合会の岡田一博会長(58)は「各町では感染防止対策を必死で考えている。何とか伝統を継承していきたい」と話した。
詳細はCFのホームページ(https://readyfor.jp/projects/kishiwada_danjiri2021)で。(西江拓矢)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。