罹災証明書の申請受け付け窓口を開設 熱海土石流

山口啓太 浪間新太
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 静岡県熱海市であった土石流災害を受け、市は26日、被災者が公的支援を受ける際に必要な「罹災(りさい)証明書」の申請などを受け付ける被災者相談窓口を開設した。市の調査では、少なくとも約50棟が「全壊」の状態とみられ、うち事前調査が済むなどした35世帯には個別に連絡するなどして24日までに証明書を発行しているという。

 伊豆山地区の男性(65)は避難先のホテルから窓口を訪れた。2階建て一軒家の自宅は土石流で流され、跡形もなくなり「全壊」の証明書を発行してもらったという。「無事、発行されてよかった。少しずつ前に進んでいかなくちゃ」と話した。

 同地区の海岸近くに住んでいた男性(52)は自宅に損壊はなかったが、1週間ほど前に帰宅した際、断水していた水道の蛇口をひねったところ、水道管が破裂。2階の居住スペースなどが浸水した。この日の窓口への相談で、証明書発行のための調査が入る段取りになった。「いつ元の暮らしに戻れるのか不安はあるが、相談ができて少し頭がすっきりした」と話した。

 今回の土石流ではこれまでに死者は21人、行方不明者は6人に上っている。(山口啓太、浪間新太)

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