金正恩氏、やせて顔がすっきり 健康不安?ダイエット?

ソウル=神谷毅
[PR]

 北朝鮮金正恩(キムジョンウン)総書記の体重に注目が集まっている。昨年と今年の写真を見比べると、明らかに顔がすっきりとして、やせたようにみえる。何があったのだろうか? Q&A形式でまとめた。

 Q 正恩氏の現在の体重はどれくらいなのか。

 A 父親の故金正日(キムジョンイル)総書記から権力を継いだ2011年末ごろの正恩氏の体重は約80キロだったようだ。だんだん増えて、足を引きずる様子がみられた14年には120キロ、昨年11月には140キロあったと推定される。韓国の情報機関・国家情報院は最近、「10~20キロ減量した」と国会に報告したので、現在は120~130キロぐらいだろう。身長は約170センチなのでバランスがいいとは言いがたい。

 Q そもそも体重が増えた理由は?

 A 若い正恩氏は、神格化されている祖父の故金日成(キムイルソン)主席の威光にあやかろうと、外見を似せるためにあえて体重を増やしたとされる。重圧を感じて暴飲暴食し、体重増に拍車がかかったとの見方もある。

 Q 健康に問題は?

 A 正恩氏は糖尿病などを患っている疑いがあり、各国の専門家やメディアは健康不安を指摘しているが、はっきりとしたことはわからない。国家情報院は最近の体重減について、「統治活動は正常で、ダイエットをしたようだ」としている。

 Q 正恩氏は最近の会議で「食糧事情が厳しい」と認めた。本人がやせたことと関係は?

 A 北朝鮮メディアは、正恩氏が「おやつれになった」と心配する異例の住民インタビューを放送した。庶民が食糧難に苦しんでいるのに指導者が太っていては都合が悪い。やせた姿をアピールする狙いだとの見方も強い。経済制裁新型コロナウイルス流入を防ぐための国境封鎖が長引き、モノ不足が深刻で住民の不満も高まっている。米国との協議再開や制裁解除も見通せないので当局は市民の思想への統制を強め、支配が揺るがないようにしている。(ソウル=神谷毅)

北朝鮮金正恩氏をめぐる主な出来事

1984年1月8日生まれ(37歳)

10代のころにスイス留学

2011年

12月

父親の金正日総書記の死去に伴い、権力継承

2016年5月 36年ぶりの朝鮮労働党大会で、党委員長に就任

2017年

9月 6回目の核実験

11月 大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」発射。「国家核戦力の完成」を主張

2018年

6月 シンガポールで初の米朝首脳会談北朝鮮は朝鮮半島の完全非核化に向けた努力を約束

2019年

2月 ハノイで2度目の米朝首脳会談。非核化で合意できず決裂

10月 新型の潜水艦発射弾道ミサイル北極星3」を発射

2021年

1月 党大会で総書記に就任