五輪外交空回り? 来日ドタキャン、首相の相手は12人

菅原普
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 東京五輪の開会式に合わせた菅義偉首相の首脳級との「五輪外交」は新型コロナウイルスの変異株の流行などによる直前の来日見送りも響き、バイデン米大統領の妻ジル氏を含めても12人にとどまった。首相は、中国を念頭に日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想をアピールしたが、華やかな首脳外交とはいかなかったようだ。

 菅首相は開会式を挟んだ22、24の両日、フランスのマクロン大統領や世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長ら国と国際機関の首脳ら11人と会談し、新型コロナ対応などで意見を交わした。ジル氏とも夕食をともにした。

 フランスやポーランド、モンゴルなど欧州・アジアの各国とは、FOIPを含めたインド太平洋地域での連携を議論した。外務省幹部は「G7やG20などで普段会えない国と、自由で開かれた国際秩序の重要性を共有できた」と強調する。

 また茂木敏充外相も23日、三つの国・機関の首脳級と会談。テドロス氏との会談ではコロナウイルスの起源解明のため、徹底した調査が重要だと指摘した。中国はWHOによる再調査を拒否している。

 ただコロナ禍もあり、開会式に合わせて来日した首脳級は、近年の大会と比べて著しく少ない15カ国・機関にとどまった。同省幹部によると、開会式の前の週には30前後と見積もっていたが、変異株の流行などで見送る国が続出し、「ふたを開けてみれば、この数になった」と語った。菅氏との初めての首脳会談が実現するかどうかに注目が集まった韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領の来日も、実現しなかった。(菅原普)