少数株主の権利は 英国の物言う株主が日本企業に問い

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稲垣千駿
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 少数株主の権利は守られているのか――。アクティビスト(物言う株主)として知られる英国の資産運用会社が、投資先の日本企業3社にそんな問いを突きつけた。日本では、支配的な株主の強い影響下にある上場企業が、そのほかの株主の利益を損なっているのではないかとの疑問が以前からくすぶっていた。剰余金還元などを求める株主提案はいずれも株主総会で否決されたが、賛同の声もじわりと広がる。

 「株主の皆様へ」。英アセット・バリュー・インベスターズ(AVI)は5月中旬、そんな書き出しで始まる三つのウェブサイトを開設した。AVIは株式を持つ日本企業3社に対し、6月の株主総会で剰余金の還元などを求める株主提案をするという書面を送っていた。

 サイトでは、いずれの会社も議決権の半数ほどを握る株主や親会社がいることを指摘し、こう訴えた。「少数株主の利益を無視し続ける、支配株主の影響下にある経営陣の戦略に反対の意を表明し続けるために、賛成票を投じていただきたい」

 経営陣が株の多数を握る親会社などを優先した施策を進め、利益を還元せずにため込んだり、株価の低迷を招いたりしており、そのほかの「少数株主」の利益が無視されている、というわけだ。

 この3社は、日本製鉄の子会社でシステム開発を手がける日鉄ソリューションズ(東京)、自動車部品メーカーの東京ラヂエーター製造(神奈川)、建築塗材のエスケー化研(大阪)。いずれも特定の企業や創業家らが株式の6割や半数近くを保有している共通点があった。

 AVIは、日鉄ソリューショ…

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