御神馬を献納 3日間の相馬野馬追終える

佐々木達也
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 コロナ禍で2年続きの大幅な縮小開催となった「相馬野馬追(のまおい)」は最終日の26日、福島県南相馬市小高区の相馬小高神社で、無観客で「上げ野馬」などの神事をし、3日間の祭りを終えた。

 「上げ野馬」は、御神馬(ごしんめ)を神前に献納する神事。本来なら、裸馬を素手で捕らえる儀式の後に催行し、全体で「野馬懸(のまがけ)」の神事となる。「相馬野馬追」の古来の姿をとどめるとされる行事だ。

 この日はコロナ禍で昨年に引き続き、「上げ野馬」の神事のみとなった。白鉢巻きに白装束の御小人(おこびと)3人が社殿前まで馬を引き連れ、米と塩を食べさせるなどした後、神社に奉納した。

 3日間の相馬野馬追を終え、相馬行胤(みちたね)総大将は「みなさんの協力で無事に終了でき、うれしい。何があっても続けていくさまに、次世代を担う子どもたちや若武者が何かしらの思いをもってもらいたい」と振り返った。祭りを主催する執行委員会の委員長である門馬和夫・南相馬市長は「地域の平和と安寧を守る願いを継承でき、ホッとしている。ただ、(神旗争奪戦などの)豪華絢爛(けんらん)な戦国絵巻を味わっていただく側面もある。来年こそ、全騎馬うちそろって披露できるようにしたい」と話した。(佐々木達也)

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