最年少金の13歳西矢椛、週5で通うスケボー場で見せた姿

スケートボード

堀之内健史、中島隆
写真・図版
女子ストリート決勝でトリックを決めて笑顔を見せる西矢椛=2021年7月26日、有明アーバンスポーツパーク、北村玲奈撮影
[PR]

 東京オリンピック(五輪)で26日、スケートボード女子ストリートで金メダルに輝いた西矢椛(もみじ)(13)は、日本代表史上最年少でのメダルとなった。西矢が練習しているスケボー施設が、地元の大阪府松原市にある。ゆかりの人たちが、素顔を語った。

 西矢は大阪府松原市立松原中2年。同市の「スポーツパークまつばら」で練習する。施設内には850平方メートルの広さのスケートパークがある。多いときには1日50人が滑るという。

 26日の夕方、練習に来ていた中川夢都さん(9)は「めっちゃ練習したんだと思う。自分も金メダルをとりたい」と興奮気味。あいさつを交わす仲だという藤沢馨さん(15)は「男子でもまねできない難易度の高い技をしていて、すごいと思っていた」と話す。

写真・図版
「スポーツパークまつばら」には西矢椛のサインが飾られている=2021年7月26日午後3時26分、大阪府松原市、堀之内健史撮影

 施設の支配人、太(ふとり)健二さん(35)は「椛はとにかくいつも笑顔でかわいい子。冗談話も全て笑って聞いてくれる」と言う。

黙々と練習、動画を見返す

 西矢は2015年7月のオープン時から通い始めた。週5回ほど、夕方から午後9時ごろまで、父母に見守られながら黙々と練習に励む。コーチはいない。自身の滑りを両親に動画で撮影してもらい、熱心に見返す姿が印象的という。「練習の時の集中力や向き合う姿勢が他の子と違う。少し話しかけにくいというか、オーラが出ていた」

写真・図版
「スポーツパークまつばら」支配人の太健二さん。西矢椛が7歳から練習してきた=2021年7月26日午後4時15分、大阪府松原市、堀之内健史撮影

 五輪出場が決まった時も普段と変わらなかった。「少しぐらいテングになってもいいのに、ならないのが彼女の人間性の魅力。僕たちの方が浮足だっちゃって」と太さんは言う。

 「気負わせてはいけない」とセレモニーなどはしなかったが、戻ってきたらお祝いをするつもりだ。「最高の凱旋(がいせん)の準備をしてあげたいです」

写真・図版
西矢椛の金メダルを受けて記者会見する大阪府松原市の澤井宏文市長。「13歳の子どもがいて、西矢さんがダブってしまって」と話した=26日午後4時半すぎ、松原市役所

 松原市の澤井宏文市長は26日夕、記者会見した。市長室で執務をしながら、目と耳はテレビ中継に向けていた。金メダルが確定すると「ウォー」と声をあげ、秘書課に「金メダルや」と言ったら、全員テレビを見ていた。

 西矢の両親は娘のことを少し心配していた。五輪開催をめぐり賛否が分かれ、「娘に不安感を与えたくない」と話していた。

 市は壮行会を6月25日に開き、澤井市長は「コロナとか社会情勢とかは、われわれ大人が責任をもってやる。スケートボードを楽しんで下さい、オリンピックを楽しんで下さい」と西矢に声をかけたという。

市長「施設、監修してもらいたい」

 公園などでスケボーをする人たちが、階段などでアクロバティックな技をするので、破損することがあった。そこで市がつくったのが「スポーツパークまつばら」だ。「(施設を)つくって本当に良かった。西矢さんに監修してもらってパークをもっと充実させたい」と話した。(堀之内健史、中島隆)