優勝の弘前学院聖愛 津軽の中学出身者で甲子園に挑む

奈良美里
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(26日、高校野球青森大会決勝 弘前学院聖愛6-5青森山田)

 今年のチームを象徴するような、本塁打だった。

 八回。「今日は何かあるぞっ」。長利(おさり)斗真(とうま)(3年)は打席でベンチの声を背に受けた。5番打者だが、準決勝まで単打ばかりで3安打2打点。まったく満足できない数字で「悔しかった」。そこで、そろそろ何かしでかすぞ、と仲間がけしかけてくれたのだった。

 《野生本能~考えるな、感じろ~》。帽子のつば裏にこう書いてある。「考えすぎるとガチガチになってしまう」と笑う。初球の真っすぐをただ、振り抜いた。一塁を回る時、打球が勝ち越しの本塁打となって左翼席に入るのが見えた。普段通り、本塁まで全力で駆けた。

 弘前学院聖愛は準決勝までに5人が計6本塁打を放った。強打の源は、夏までの徹底した体の見直しだ。

 新型コロナの影響で練習試合ができない期間を筋力トレーニングにあてた。長利もスクワットで下半身はぐっと太くなり、入学時に50キロでつぶれたベンチプレスも、今は90キロをあげる。

 2歳でバットを握り、ずっと憧れだった甲子園。ベンチ入り選手はみんな津軽地方の中学出身で「うちは100%りんごジュース」と原田監督。地元の仲間たちと笑顔で大舞台に挑む。(奈良美里)