水谷・伊藤が制した「J字に曲がるドライブ」 卓球王国の壁、越えた

卓球

吉永岳央
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 日本卓球界初となる悲願の金メダル。水谷隼伊藤美誠がフルゲームの大接戦を制し、ついに王国、中国の壁を越えた。

 第1ゲーム序盤から、許昕のボールに苦しんだ。試合前から、男子の倉嶋洋介監督は言っていた。「彼のボールをどう取るか。それが鍵になる」

 許昕は左利きで、少数派のペンホルダー型。強烈なドライブの軌道について、伊藤は以前「L字というか、もうJ字に曲がる。何これ?みたいな感じ」と語っていた。世界的にも特殊なタイプで、対策の練習さえ難しい。

 過去全敗の難敵に対してこの日、2人は試合の中で成長を見せた。0―2で迎えた第3ゲーム、伊藤が徐々に食らいつけるようになった、流れを変え、フルゲームで競り勝った。

 ここまでの道のりが2人をたくましくした。準々決勝では相手のマッチポイントを計7度もしのいで大逆転。伊藤は「1試合ごとに強くなっている自分たちが、うれしい」と語っていた。

 ともに静岡県磐田市豊田町出身。伊藤が4歳の時に知り合った。水谷が言う。「まさか2人でこの舞台に立てると思っていなかった。メダルなんて本当に幸せ」。小さな町から生まれた最強ペアが、世界を制した。吉永岳央