サーフィン男子の五十嵐カノア(23)がよく口にする言葉がある。「スター」。目標とするのは、サッカーの元イングランド代表で世界的なスター、デビッド・ベッカム(46)。パリで一目見たとき、その雰囲気に圧倒された。
「衝撃的だった。全然違うなあ」
父の勉さんにいった。憧れたのは、オーラだけではない。その生き様だ。
「英語で言うとgive back(還元)。最近は新しいサッカークラブをつくって、子どもたちを育てている。僕もサーフィンにgive backしたい」
サーフィンをもっとメジャーなスポーツにしたい。サーフィン界で日本勢でただ一人、世界最高クラスのチャンピオンシップツアーに参戦する男の原点だ。
「世界で活躍する子に育ってほしい」
それがサーファーだった両親…