御嶽山噴火、伝える施設案 火山灰歩行体験も

佐藤靖
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 2014年9月の御嶽山噴火災害の教訓を生かす目的で長野県木曽町がそれぞれ建設を進めている「御嶽山ビジターセンター」の展示内容の素案について、行政担当者と地元住民らによる意見交換会が18日、同町であった。安全な登山のための情報提供や、火山について学べる拠点としての役割を果たす展示内容の案が示された。

 ビジターセンターは、県が王滝村の7合目登山口周辺(山エリア)に、木曽町が同町三岳の「道の駅三岳」近く(里エリア)に建設を始めている。

 意見交換会で示された案によると、県の「山エリア」には、安全情報の提供や山の成り立ちなど御嶽山の歴史に関する資料を展示する。また、休憩場所や、噴火などの緊急時の避難場所としての役割も果たす。

 一方、木曽町の「里エリア」には、噴火災害で残った祈禱(きとう)所の壁や山小屋を突き破った噴石などの被災資料を展示する。火山灰に水を混ぜた状態の上を登山靴で歩く体験コーナーも検討している。火山マイスターの活動拠点にも使われる。

 両施設とも噴火災害の被災者や遺族、救助関係者の証言を映像などで紹介するほか、毎年9月は遺留品の展示も検討している。

 山エリアの利用は登山客が多いと見込まれる。県自然保護課の新津俊二課長は「登山を前に、衝撃的な展示をするよりも、御嶽山への認識や装備を備えて安全に登ってもらうことを考えた」と話している。

 県と町によると、10月ごろまでに展示内容の方針を固めたいとしている。開館は県の「山エリア」は来年7月ごろ、町の「里エリア」は来年4月を目指している。(佐藤靖)