君死にたまふことなかれ 英訳で読み解くその思い
8月15日は終戦記念日。この国にとって、あまりに多くの記憶が詰まった日だ。
君死にたまふことなかれ――。戦地へ赴く弟に向けて詠んだ与謝野晶子の詩に込められた祈りを、詩人、翻訳家のピーター・J・マクミランさんは英訳という営みを通じて見つめようとする。戦後76年が経ち、当時を知る人が少なくなる今、戦争を詠んだ詩歌からその悲惨さに思いをはせることの重みが、いや増してくる。
君死にたまふことなかれ。
すめらみことは、戦ひに
おほみづからは出でまさね、
互(かたみ)に人の血を流し、
獣の道に死ねよとは、
死ぬるを人の誉れとは、
おほみこころの深ければ、
もとより如何で思(おぼ)されん。
(与謝野晶子「君死にたまふことなかれ」から)
Beloved Brother, do not lay down your good life!
His noble Majesty does not himself
go to the batt…
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