アフガン市民の死傷者が5割増 米軍撤退が続く今年前半

バンコク=乗京真知
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 国連アフガニスタン支援団は26日、アフガニスタンで戦闘やテロに巻き込まれた市民の死傷者数が、今年上半期(1~6月)に5183人に上り、前年同期比で約47%増えたとする報告書を発表した。アフガン駐留米軍が8月末を期限に撤退を進める中、力の空白を突く反政府勢力タリバーンなどの攻撃が増えたのが主な原因とみられる。

 報告書によると、上半期の死傷者の内訳は、死者1659人、負傷者3524人。戦闘が激しかった2016~18年の水準に逆戻りした。和平協議が定期的に開かれていた19、20年は、死傷者が一時的に減っていた。

 同支援団は報告書で「(米軍撤退が本格化した)5~6月の死傷者数が、記録を取り始めた09年以降で最多だった」と指摘。タリバーンなど武装勢力の攻撃による死傷者が、全体の約64%を占めたという。

 米軍によると、タリバーンは今月21日までに、アフガニスタンの約半数の地区を支配下に置いた。一方、米軍の後ろ盾が弱まっているアフガン政府軍は、農村部から兵を引き、人口が多い都市部の守りを固めている。(バンコク=乗京真知