小5で手紙にしたためた夢、諦めなかった 競泳・増田葵「まず決勝」

競泳

吉川喬
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 28日の東京五輪・競泳女子800メートルリレー予選に、岡山県倉敷市出身の増田葵選手(25)=菅公学生服=が出場する。県出身の競泳女子選手では1964年東京五輪で、400メートルメドレーリレーで4位に入賞した故・木原光知子さん以来57年ぶりの代表だ。「結果を残す」と増田選手は意気込む。

 「代表に選ばれたからには、地元に良い結果を届けたい」。15日、朝日新聞の取材に抱負を語った。コロナ禍で代表の合同練習ができず、拠点とする大阪で追い込み練習を続けてきたという。

 増田選手は「レイスポーツクラブ倉敷」(倉敷市笹沖)で小学2年から水泳を始めた。着実に力を伸ばし、倉敷工業高校、近畿大学時代は全国大会表彰台の常連。後半にかけての粘り強い泳ぎが強みで、今年4月の日本選手権200メートル自由形で自己ベストのタイムで3位に入り、代表に選ばれた。

 小学5年の時、将来の自分へ「オリンピック選手になっていますか?」という内容の手紙を書いたという。「高校時代に思うように結果が出なかった。続けて良かった」と夢がかなったことを喜ぶ。「予選から最高のパフォーマンスを見せ、まずは決勝に進みたい」

 中高時代に指導したレイスポーツクラブ倉敷の森重樹さん(59)は、増田選手の泳ぎを「水面を滑るように進む抵抗の少なさ。大きなストロークが強み」と振り返った。高校時代に頭角を現し、大学に進んで倉敷を離れても度々クラブへ練習に戻ってきた。見る度に、スピードもスタミナも増していて驚いたという。

 出場日までの日数カウントダウンや応援を呼びかけるポスターをクラブ内に貼り、28日を待った。「葵は私の誇り。本番でもきっとやってくれるはず」。予選を勝ち進めば29日には決勝へ臨む。森さんはテレビで声援を送るつもりだ。

 県水泳連盟の溝口香会長(70)は7月中旬に大阪を訪れ、増田選手を激励した。「岡山の子どもたちへ活躍する姿をみせ、世界との戦いを身近に感じさせ、夢を膨らませてあげてほしい」と期待を寄せる。(吉川喬)

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 熱戦が繰り広げられている東京五輪には、県勢18人が代表入り。これまで最多だったリオデジャネイロ大会(2016年)とロサンゼルス大会(1984年)の10人を上回った。

 28日はプロ野球オリックス山本由伸投手(備前市出身)が代表メンバー入りしている野球の予選が始まり、29日からの自転車BMXレースに長迫吉拓選手(笠岡市出身)らが出場する。競泳の井狩裕貴選手(岡山市出身)は24日、400メートル個人メドレー予選に出場したが11位となり、決勝進出は逃した。