「中国の主張、国際法に基づかない」 外遊の米国防長官

ワシントン=園田耕司
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 東南アジア歴訪中のオースティン米国防長官は27日、訪問先のシンガポールでのイベントで演説し、中国が軍事拠点化を進めている南シナ海問題で「中国の主張は国際法に基づいていない」と非難した。東南アジア諸国連合(ASEAN)には「地域の最も重要な問題で指導力を示している」とし、安全保障分野でも連携を深めていく考えを強調した。

 オースティン氏の東南アジアでの演説は初めて。6月に同じシンガポールで開催されるアジア安全保障会議シャングリラ・ダイアローグ)での演説を予定していたが、新型コロナの影響で中止となっていた。

 オースティン氏は演説で、南シナ海問題をめぐって中国を批判した上で、「尖閣諸島をめぐる日本や南シナ海をめぐるフィリピンに対し、我々は安全保障条約に基づく義務の履行を誓約している」と強調した。さらに中国の台湾への圧力や新疆ウイグル自治区での人権弾圧を非難。一方で、「(中国との)対立は望んでいない」とも述べ、米中間の意思疎通の重要性も訴えた。

 ASEAN諸国に対しては、「我々は中国か米国のどちらかを選べとは言っていない」と指摘。地政学的に中国との関係の深い立場を踏まえ、対立を迫っているわけではないとの考えを強調した。

 ミャンマー国軍によるクーデターをめぐっては、「国軍がミャンマーの人々の人権を尊重することを拒否していることは断固として受け入れることはできない」と非難した。

 北朝鮮の核・ミサイル開発問題については、北朝鮮の軍事的な挑発行動に「即応態勢を整えている」と述べる一方、外交的な対話による解決を目指していく方針を強調した。(ワシントン=園田耕司