イラクでの米軍戦闘任務、年内に終了へ 完全撤退はせず

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ワシントン=高野遼、ドバイ=伊藤喜之
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 バイデン米大統領は26日、米ホワイトハウスでイラクのカディミ首相と会談した。両政府は声明を出し、年末までにイラクの駐留米軍が戦闘任務を終えることを発表した。バイデン政権は中国への対応などの優先課題を念頭に、中東への関与の低下を進める狙いがある。

 バイデン氏は会談の冒頭で「我々は年末までには、戦闘任務にあたることはなくなる」と述べた。約2500人いる米兵は完全撤退せずに残るが、イラク軍への助言や支援に専念するという。米政府高官は会見で、過激派組織「イスラム国」(IS)は依然として脅威だとしつつも、米軍はイラク軍など25万人を訓練したとして「(イラクには)国を守るのに十分な能力がある」と述べた。

 イラク戦争は2003年に始まり、米軍はピーク時に約17万人を派兵した。オバマ元大統領は戦争が終結したとして11年に完全撤退に踏み切ったが、その後にISが勢力を拡大。14年、IS掃討のためイラクへ再度、軍事介入を余儀なくされた経緯がある。

 今年8月末までの米軍完全撤退を決めたアフガニスタンと異なり、イラクには今後も一定の兵力を残す見通しだ。ISの再興を防ぐ狙いのほか、米軍への攻撃を繰り返してきた親イラン系のシーア派武装組織「人民動員隊(PMF)」の系列組織への警戒も背景にあるとみられている。

 イラク側としても隣国イラン…

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