「縄文人からの贈り物」、未来へ 世界遺産登録に喜び

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土肥修一、林義則 吉備彩日、横山蔵利
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 【青森】北海道・北東北の縄文遺跡群の世界文化遺産への登録が決まった。長い道のりを経てようやくたどり着いた登録に県内の関係者らは喜びに包まれた。これを機に地域の活性化にもつなげようと、各遺跡では受け入れ体制を整える動きも始まっている。

 登録が決まった27日は、三村申吾知事や和嶋延寿県教育長、三内丸山遺跡青森市)でガイドを行う三内丸山応援隊らが青森市内の会場に集まり、世界遺産委員会の審議のインターネット中継を見守った。午後6時50分ごろ、遺跡群の登録が決まると、大きな拍手がわき起こった。決定後、推薦国を代表して三村知事が会議にリモートで参加し、感謝の言葉を述べた。

 遺跡群が5年連続で国内推薦候補を見送られるなどした経緯を踏まえ、知事はあいさつで「耐えて耐えて耐えて、ついに世界文化遺産にたどり着いた。とにかくうれしい」と喜んだ。その後、知事らがくす玉を割り、参加者全員でリンゴジュースで乾杯して喜びを分かち合った。乾杯の音頭を取った岡田康博・県世界文化遺産登録推進室専門監は「お待たせしたが、この日が必ずくると思っていた」と笑顔をみせた。

 ガイド歴26年の三内丸山応援隊の中村文子さん(73)は「本当なのか信じられない。まだドキドキしている」と喜ぶ。「遺跡は縄文人の贈り物だと思っているが、今度は私たちが世界遺産というリボンをつけて未来の人に贈ることができた。登録されたことを自分の言葉で分かりやすく話す勉強をしなきゃ」

 構成資産の一つ、青森市の小牧野遺跡では、出土品の展示室や体験学習室を設けた「縄文の学び舎・小牧野館」で小野寺晃彦市長や地元町会長がライブ映像を見守った。セレモニーでは環状列石や遺物をイメージして住民が制作した「高田ねぶた」も披露。おひざ元、野沢町会の長内石男町会長(73)は「町会の人も発掘を手伝っただけにうれしいし、誇りになる。遊歩道も整備して世界から訪れる人を温かく迎え、盛り上げたい」と話した。(土肥修一、林義則)

地域活性化に 商品開発にガイド養成

 5月の世界遺産登録勧告後、各地の遺跡への注目が高まってきている。地域活性化につなげようと、受け入れ体制を整える取り組みも始まっている。

 遺跡群の中でも最古級の大平…

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