「県民の多くが天理さんが勝つと…」 高田商が決勝進出

篠原大輔
[PR]

(27日、高校野球奈良大会準決勝 高田商7-6天理)

 「奈良県民のほとんどが天理さんが勝つと思ってたはずです。こっちは思い切っていくだけでした」。決勝進出を決めたあと、高田商の赤坂誠治監督が言った。プレーボールから129分間にわたって高田商の挑戦者魂は燃え続け、劇的な勝利を手にした。

 九回表に天理に逆転されたが、誰も落ち込んでなどいなかった。その裏、1死から東口虎雅(たいが)の遊ゴロが失策を誘って二塁へ到達。「出たぞー」。この夏躍動する1年生の出塁に一塁側ベンチが沸く。

 主将の津田侑輝(3年)が右打席へ。初球をたたくとセンターの頭を越す。中継が乱れる間に津田もダイヤモンドを一周。高田商に大歓喜の瞬間が訪れた。

 まず挑戦者魂を示したのが先発の安井直斗(同)だ。過去3試合と直球の伸びが違った。内外角にしっかり投げ分け、四回まで1失点。五回に打ちとった当たりが2点適時打になる不運で降板したが、2番手の合木(ごうき)凜太郎(同)も攻めの投球を貫いた。

 打線は天理先発の森田雄斗(同)から4点を奪って四回で降板させた。2番手の達(たつ)孝太(同)には「8割はまっすぐが来る」(津田)と、低めの直球に絞って3点を奪った。

 「強い相手とやれる楽しさしかなかった」と安井。昨秋、初戦で橿原にコールド負けしたチームとは思えない。大成長した集団が、決勝も明るくポジティブに智弁学園へと挑む。(篠原大輔)