大崎、春夏連続出場を逃す 4番外れた男は復調の一打

米田悠一郎
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(27日、高校野球長崎大会決勝 長崎商5-4大崎)

 同点で迎えた五回裏の好機、大崎の捕手・調祐李(ゆうり)君(3年)に打席が回る。相手は初球から130キロの直球で押してきていた。「(味方)投手もがんばっている、今しかない」。3球目、内角に入ってきた直球を思い切って振り抜いた。左翼手の頭を越え、勝ち越しを果たした。

 今春、選抜大会初出場を果たした大崎。今大会も調子を上げて勝ち進むチームの中で、調君は打撃の不調に苦しみ、3回戦からは4番から外れた。調子をつかんだ決勝戦での一打。喜びの表情は見せず、淡々と二塁に進んだ。

 試合は後半までもつれた。冷静なつもりだったが、すきがあったのかもしれない。九回に連続四球から同点適時打を許し、十回には勝ち越された。

 十回裏2死、調君に打順が回った。清水央彦監督に選抜大会の最後の打席と同じく、「本塁打を狙え」と声をかけられた。打てる気は少ししていたが、差し込まれた。白球は真上に打ち上がり、夏が終わった。

 試合後、敗戦について「何も考えられなかった」と調君。切り替えは難しいが、大舞台に挑む長崎商の戦いぶりは見届けたいと思っている。(米田悠一郎)